仕上げ方で変わるレザーカービング。。。
表面のコーティングなど、仕上げ方でかなり変わるレザーカービング…😅
お疲れ様です◎
ichionの革作家 taQ です♪
試作・実験が続いてて、レザーカービングは表面の仕上げ方で変わるなぁ、と改めて実感しております💦
図案パターンに合うもの、合わないもの🤔
伝統工芸として、様式美として、確立しているシェリダンスタイルには決まった仕上げ方があります。
彫り終わって防染したら、アンティックダイなどと呼ばれるペースト状の染料を乗せて拭き取り、凹凸の陰影をよりはっきりさせます◎
いわゆるサビ入れとか、スミ入れとか言われる効果ですね。
好みで、入れない方もいらっしゃいますが、個人的にはここまででセットでこのスタイルかななんて思ってます。ペーストを入れて拭き取る事で、表面が落ち着くというか、そこに定着される感じ?
ワックス成分によって自然な艶も出ます😄
僕がやる図案の中で、ペイズリーはアンティック入れる一択です。
打刻の強弱、つまり抑揚のレンジが狭く、密度と手数で見せていくある種ミニマルな手法なので、
繊細な陰影というより、対比をぐわっと出したい。。。
逆に和柄の桜などは、アンティックを入れずに繊細さを保ちます。
自ずと、背景、バックグラウンドと言われる部分を暗い色で染めることも少ないですね。
和柄の場合は、シェリダンスタイルとはバックグラウンドの面積比も違って来て、少し空間を広く取った方がしっくりくるので、そういう違いもあります。
で、最近取り組んでいる、バロック・ロココ調はと言いますと、、、
僕の中の基本の考え方は和柄と一緒です。打刻で生じた自然な濃淡を極力活かしたい。。。
ただ、染色が絡むとどうなのか??
なんとなく、想像はついてましたがこれは、他の図案にはあまり無いパターンですが、図案部分を染料で陰影を付けつつ染めて防染だけしたらアンティックは入れない、というのがしっくりくるように思います。
絵画の構成要素は、点・線・面❗️
絵画を構成する基本3要素は、点・線・面、と言いますが、
カービングの場合も、打刻の密度や刻印の形状、そしてそれらをどのようなレンジ感の陰影で仕上げるか?、という問題もその絵画の3要素が適用できるのだなと、感じました🧐
レザーカービングの出来を決めるポイント、、、
よく、レザーカービングの出来を決めるポイントについて、完成度は最初のカットで大半が決まる、と言われます。
もちろんそれはそうだと思いますし、日々精進です😂
でも、輪郭を彫るべベラ刻印も、一発で決めないとやり直しが効かない描写系の刻印やデコレーションカットもとても大事です😅
そして、この打刻後の仕上げ方も。。。
結局、全部じゃないか、、、というね🤣
特に、今回書いて来たアンティックは、拭き取り方がかなり重要です。
僕がやる平面作品では、アンティックの拭き取り加減や、そもそも何色のものを使うかとか、部分によって変えるとかいろいろやってます😑
銅版画を彷彿とさせる拭き取り作業
拭き取り加減は、銅版画を刷るときにインクを詰めて拭き取るあの感覚にもよく似てると思いました。
あ、これ、伝わる人の少ない、よくない例えですね😂笑
でも、銅版画の繊細な陰影ってそうやって作られるんです。
拭き取り加減によって、凹も凸も出方が変わります。
しかも、銅版画の場合は刷らないとその結果がわからないし、何枚目に刷ったかでも版の状態が変わるので、結果がかなり変わるんですけどね、、、😵
それに比べたら、まだダイレクトにコントロールできるレザーカービングの方が思った結果に近づけやすいのかなぁ。。。🤔
そんな感じで、方向性は見えて来ましたよ👍
かなりサクッと触れるつもりがここ最近では長い文になってしまいました😄
最近が短すぎでしたが、、、←
本日もお読みくださりありがとうございます♪
’20.11.29 taQ
関連情報
レザークラフト・レザーカービングSHOP │ ichion
「ichion」では、革工芸作家 taQ-拓- が革彫刻や独自の装飾を施したレザーアート作品を
手彫り・手染め・手縫いで制作しています。普段使いの革小物から、楽器関連のアイテム、古今東西の美術のエッセンスを取り入れたアート装飾など、どれも個性的で存在感ある一生モノです。
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