制作過程紹介 〜大好きなMr.ChildrenでQueen風の星座エンブレムロゴを勝手に作ってみた!下絵編〜
制作過程紹介 〜大好きなMr.ChildrenでQueen風の星座エンブレムロゴを勝手に作ってみた!下絵編〜
お疲れ様です◎
ichionの革作家 taQ です♪
少し間が空きましたが、前回の展示、モノクローム展での新作、「sign」の制作プロセスを紹介します😄
「sign」2021年
大好きなMr.ChildrenでQueen風の星座エンブレムロゴを勝手に作ってみた!
会期中のブログ記事でも紹介しました通り、この作品はロックバンドQueenの星座エンブレムロゴを僕の大好きなMr.Childrenで作ったらどうなるか!?、ということで、
Mr.Childrenメンバーの星座をデザインに取り込んだエンブレムを勝手に作ってみました!!、という作品です
ちなみにタイトルの「sign」は星座の英語訳です。今回知りました😅
奇しくも彼らの代表曲のひとつと同じだったので採用しました😄
まずは本家、Queenの方のエンブレムロゴを改めて観察🧐
まずは本家、Queenの方のエンブレムロゴを改めて観察していきます◎
Queenの方は、エンブレムロゴとはいえ、かなり絵画的ですよね。
モチーフを抽象化しないでデザインしてる感じです。
そして、一番目立つのが、星座と関係ない不死鳥。
乙女座の解釈は、2人の天使という風になっています。
今回、僕は忠実に4人の星座のみでデザインすることと、具象的、写実的になり過ぎずエンブレムとしてデザインすることを意識しました。
その辺りが、Queenのエンブレムとの差別化を図ったポイントです。
そして、最近よくやるシンメトリーのパターンに落とし込む、という着地を意識して下絵を描き始めました。
そしてこの時点で、モノクロに仕上げるという構想もあったのですが、どんなタッチで陰影を作ろうかという考えがいくつかありました。
レザーカービングの刻印を使って点描画や銅版画のようなニュアンスを出したいとも考えていました🤔
ともあれMr.Childrenのメンバーの星座を確認🗒
ともあれ、まずはMr.Childrenのメンバーの星座を確認します。
Vo.桜井さん→魚座
G.田原さん→天秤座
B.ナカケーさん→乙女座
Dr.JENさん→蠍座
なるほど、Queenはリズム隊が獅子座でかぶっているけど、Mr.Childrenの皆様は全員星座が違う。これならデザイン要素も多く使えそうです😄
肝は乙女座か…
人間の形というのはどうしたって強い印象を与えるものですし、少しでも何かがおかしいと、鑑賞する人からしたら多大なる違和感を感じてしまう作品になってしまいます。
そして、そもそも乙女座って誰なの?、というとこをですね、調べる訳です。
エスキースをしながらね。
そして、各星座についても調べ、画像検索して資料を集め、良い形を拾って行きます。
※最初は10㎝四方くらいのラフな絵から。この時点ではまだ魚と蠍を対にしようとしてました。
その中で、魚座は中国では双魚座と言われるくらい基本2尾で1セットという事が分かって来ました💡
それならもう、自然とシンメトリー構図の軸になります。
そしてシンメトリーといえば天秤も。
これは自ずと中心に据える流れになります
しかも、唯一の人工物。
意匠的には自由にやれる部分ですね。
天秤に施した、ちょっとしたシカケについてはまた後ほど。。。
※改めて小さいサイズでエスキース。だいぶモチーフの入り方や誇張するフォルム、絡み方が決まって来ました。これで行ける!、という感覚が生まれて来ます。格子状の線を入れバランスを確認します。
蠍はもう、形が特徴的で強いのでさほど悩みません。
海老や蟹もそうですが、僕、ほんと甲殻類に対しては殊に自然の造形美ってやつを感じるのです😮
全体感がまとまりつつ、問題の乙女座です。
モデルとなった神様は諸説あるようですが、大地と豊穣の女神・デーメーテールの説を採用しました。
意味合い的にも良さそうですしね
丁度、天秤座と関係の深い、アストライアーという女神の神話もあるそうですが、調べてる中でよく見かけた乙女座の絵がデーメーテールをモチーフにしてるものがしっくり来たからというのもあります。
という事で、この大地と豊穣の女神デーメーテールは麦の穂とナツメヤシの葉を持っているそう。
と、まぁエンブレムに植物の要素はかなり有効ですから、そこから一気にデザインがまとまって行ったという感じです。
大方まとまったら描写ポイントや4星座の絡み方を詰める
そして、何より大事にしたいのが、4星座の絡み方です。
がっちり組み合って奇跡的な絆という関係性でもって長年トップに君臨するMr.Childrenを表現したい。。。
という所から全体の構成の軸が決まって行きました👍
魚も蠍も、固有の形が強いので、誇張する所はすんなりと決まり重なり方も早々に落ち着きました。
更に中心には、前述の通りシンメトリーの軸となる天秤、そして、持ち物も植物が2種類という事で乙女座もシンメトリーの中心軸にハマります😄
※実際の大きさ、今回はF6サイズに置き換えて細かな形を決定していきます。対角線はいつも意識しています。シンメトリー構図なので片側で済む所は片側だけ描いてトレースフィルムとカーボン紙で反転させます。
そして、細部の描写と絡みですね。
セオリー的に、人物は左向きが良いだろう、とか、天秤に動きを加えたいから右肩上がりにしよう、とか、やってるうちに、呼応するように形が決まって行きます✌️
この辺は小さなラフのうちに決まって行ったので、そこから勢いついた感じですね😆
天秤の左側にかかる蠍の尻尾、そしてその形に対して右側に伸びる乙女座の髪の毛、、、。
今まで、レザーカービング作品を制作する中で唐草模様をいくつも描いて来たノウハウがこういう所で活きて来ます
この辺りが描写ポイント。
更に細部を詰めてモチーフごとの繋がりを強めて行きます。
余白の部分も考慮して、麦の穂を右手、ナツメヤシを左手に持たせています。
そして、天秤に関しては、始めからアンティーク調のデザインを考えていました。
前述の通り、唯一の人工物なので、唐草模様に通じるような意匠を自由に盛り込めるポイントなのです。
実はここに、隠し要素があります。
天秤の縦軸の部分、さりげなくM、そしてCに見えるデザインにしています
Queenのエンブレムほど、イニシャルを全面に出しはしませんでしたが、ほんの少し含ませてみました😉
当初は本家のようにリボン状のイニシャルなども考えたのですが、しっくりこない感じだったので辞めました😅
そんな経緯を踏みつつ、要所は描写し、シンメトリーの部分は片側だけ描いてトレースするなどして下絵を完成させて行きました◎
下絵ができたら革に転写するためにトレースフィルムに写していきます。
それをコピーしたものがこちら↓
これで、下絵は完成となります☺️
次回記事ではモデリング編として、今回挑戦したことを紹介します♬
今回の作品は、モノクロである以外にもエンブレム調だからこそ試せた事があります♪
その制作工程については、また次の記事でご紹介します。
次回記事ではモデリング編として、今回挑戦したことを紹介します♬
本日もお読みくださりありがとうございます♪
’21.5.16. taQ
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