ひといろ展・出展作品解説🧐
ひといろ展・出展作品解説🧐
お疲れ様です◎
ichionの革作家 taQ です♪
今日は「ひといろ展」(@銀座ギャラリーSTAGE-1)の出展作品のご説明を致します✌️
単色の濃淡で、ichionの革アイテムの見本帳となるパネル作品🖼
いつもお読み頂いている方々にとりましては繰り返しのご案内ではありますが、今回の「ひといろ展」では平面パネルのレリーフ作品の体裁でありながら、長財布の図案になる事を前提に描き、彫ったものです。
ここから革アイテムに仕立てますよ、という見本帳のような位置付けです👍
シンプルな単色の濃淡や陰影での表現がテーマの今回の展示だからこそ、そのような見せ方にした訳です。
逆に言えば、ここから先はかなり高い自由度で染め、着彩ができます😄
「地」を染めるのか「図」を染めるのか、
単色で染めるのか複数の色を使うのか、
もちろんカービングの王道の仕上げであるペースト染料によるサビ入れもできますし、
アクリル系の画材でメタリックな色を入れるのもアリかなと思っています🤔
おすすめは、今回展示もしているような「図」の方に単色の濃淡で染色を施すパターンです☺️
革の風合いを残しつつ折りたたんだ状態のデザインの見え方も映えると思うからです⭐️
「縁起物」を取り込んだ唐草模様
今回は、今後の定番ラインナップに据えるべく、主に縁起物をテーマに制作しました◎
今までは、
「伝統的なシェリダンスタイル」
「ペイズリー」
「桜などの和柄」
「バロック・ロココ調」
…といったあたりをレパートリーとしてきましたが、そこから一歩踏み込んで、より意味の深いデザインを作成しました✏️
以前も書いた通り、古今東西、人類が作ってきた装飾模様というのは良い意味を持たせてきたものですが、僕もまた、定番の唐草に縁起物を絡めて図案化したということです🎍
もちろん、従来のデザインも継続して採用していきますよ♫
今回の新作は、まだプロトタイプでもあるので、更なるブラッシュアップというか、マイナーチェンジはまだ続いていくとは思います。
でも、それもいつものことですね😅
その時の気分で、テクスチャーの違う刻印を選んだりもしますし、再現し切らないのが一点もの、ハンドメイドの良さだと思っています😊
そこをしっかり伝えてかないとね✨
それでは4作品それぞれをご紹介致します。
(※各作品のキャプションに「F4」とありますが「A4」の誤りです。。。😂)
1.Harvest
縁起物の話をしておいて、いきなりストレートな縁起物とはズレそうですが…😅
こちらは、今年の年賀状にも使った図案を再度制作しました。
オリジナルのバロック・ロココ調の図案がベースです。
内部の「地」の部分に、牛の頭と、レザーではお馴染みのアイコンが浮かび上がるというものです。
額装のようなデザインを描いていた時に、浮かび上がってきた形がそれっぽく見えてきたので寄せていきました☺️
革を扱う上で、殊にレザーカービングをやる者としては、牛は切っても切れない存在なのは言うまでもありません。
牛の命を食肉という形で頂き、その副産物である「皮」を「革」に加工してありがたく利用している訳です。
なので「収穫」を意味する「Harvest」🐄
農作物ではないですが自然の恵みに対する感謝がテーマなのでこの言葉を選びました。
その意味では「縁起物」と言えると思っています😁
2.Determination
こちらは2020年のインターナショナル・レザークラフト・エキシビション(ILCE)に出展した「Anchor」を長財布サイズにリメイクしたものです。
僕のオリジナルの十字型のモノグラムに錨⚓️とコウモリ🦇を合わせたデザインです✌️
ブレない意志を象徴する錨をフィーチャーした僕にとって大切な意匠なので、「決意」と名付けました😌
詳細は、「Anchor」の時の解説記事もご覧頂ければと思います◎
3.Rebirth 〜鳳凰〜
ここからの2つは今回の完全な描き下ろしとなります。
まず、鳳凰です。
昨春、両親の希望もあって妹と家族4人で久しぶりに集まって、僕の家の近くの横浜のホテルニューグランドで食事をして、その歴史的な建物を見学しました☺️
後に、母が昨年放送された「美の巨人たち」や「出没!アド街ック天国」の横浜に関わる回の詰め合わせをブルーレイに焼いて送ってくれました♪
(※もちろんテレビを持っていない僕が個人的に楽しむ目的で所望しただけです。)
その中に入っていた、ホテルニューグランドの回の「美の巨人たち」を観て、関東大震災からの復興のために建ったというこのホテルの成り立ちや、再生・復活を目指して随所に鳳凰のモチーフが使われているということに感銘を受け、唐草模様に絡めた鳳凰をデザインしました✌️
だから「Rebirth」😄
4.Origin 〜麒麟〜
そして麒麟です。
鳳凰と対になるデザインとして描きました。
麒麟も瑞獣として有名ですよね😊
その代表的な作例が日本橋だと思います。
僕、日本橋のあの橋が大好きなんです✨
安っぽい言い方してしまうと、パワースポットですね。
昔、江戸から各地に引かれた街道の起点となっているのが日本橋です。
新しい時代に向かう日本の原点として、瑞兆である麒麟を採用したと聞きます😌
なので「Origin」😁
麒麟って、龍に似てるんですけど、体は龍より短く脚は蹄っていうのが大きく異なる部分のようですね。
あくまでも麒麟に見えるように工夫しながら唐草模様と絡めました。
今後、様々なアイテムに展開していきます✌️
これらのデザインを今後は様々なアイテムに応用して展開していきます。
その際のモデル名とするのを想定して各図案のタイトルもワンワードにしています😃
展示したのは長財布のサイズでのデザインですが、バリエーションの展開も考えています。
どうやって展開できるか、僕自身が楽しみにしているところです😆
さて、早いもので「ひといろ展」も本日2月20日が最終日です。
無理のない範囲でお出掛け頂ければと思います◎
本日もお読みくださりありがとうございます♪
’21.2.20. taQ
関連情報
レザークラフト・レザーカービングSHOP │ ichion
「ichion」では、革工芸作家 taQ-拓- が革彫刻や独自の装飾を施したレザーアート作品を
手彫り・手染め・手縫いで制作しています。普段使いの革小物から、楽器関連のアイテム、古今東西の美術のエッセンスを取り入れたアート装飾など、どれも個性的で存在感ある一生モノです。
オーダー制作も承りますので、お気軽にご相談ください。
屋号 | ichion |
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代表者名 | 池田 拓也 |
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